ChatGPTを使った英語学習方法をマスターしよう！

ChatGPTとは米国の企業であるOpen AI社が開発した人工知能(AI)を使ったチャットサービスで、インターネット上に存在する大量のデータを学習することによって、人間が行うような自然な会話を様々な言語で行うこができます。

入力された質問に対して瞬時に様々な言語で返答が返ってくるので、英語学習者にとってChatGPTとは単なるチャットサービスではなく、非常に有益な英語学習ツールとして使うことができるのです。

ではChatGPTでどんな英語学習ができるのか、どう使えば効率的に英語が勉強できるのか、無料版で何ができるのかを具体的に見ていきましょう。

ChatGPTについて

ChatGPTとは何か？

ChatGPT(Chat Generative Pre-trained Transformer)とはOpen AI社が2022年11月30日に公開した人工知能(AI)を使ったチャットサービスで、英語や日本語を含め様々な言語で、まるで人間と会話しているかのような自然で高度な会話ができます。

上記のように様々な場面で活用できるChatGPTは個人だけではなく企業での導入も増えています。

ChatGPTについての注意点

2023年8月現在、GPT-3.5とGPT-4(最新バージョン)の2つの言語モデルが提供されていますが、無料版では文字数制限や利用回数制限といった機能制限付きのGPT-3.5、有料版のChatGPT Plus(月額20USドル)では制限が解除または大幅に緩和されたGPT-3.5とGPT-4の両方を利用することができます。

最新バージョンであるGPT-4は有料版でしか提供されていませんが、GPT-3.5比べて性能が大幅に向上しています。英語学習者が活用する機会が多いと思われる英文和訳や和文英訳もGPT-4を使った場合の方がより自然な翻訳になります。

また、GPT-3.5とGPT-4のどちらも学習済みのデータは2021年9月までのものなので、2022年以降の情報には対応していないことには注意が必要です。

ChatGPTの始め方

2023年8月現在、ChatGPTはブラウザ版、iPhone用 / Android用のアプリ版がありますが、今回はブラウザ版での始め方を見ていきましょう。

リンクChatGPT

「Sign up」のボタンから無料登録できますが、登録にはメールアドレスと電話番号が必要です。

登録したメールアドレスは後から変更することができません。電話番号はSMS認証に必要ですが同じ番号で2つのアカウントまで登録ができます。

ChatGPT Plusアップグレードする場合は左下の「Upgrade to Plus」からできます。

ChatGPTを使って英会話の練習をする

それではChatGPTを使った英会話の練習方法を具体的に見ていきましょう。

AIの英会話講師と会話練習

AIが英語講師で自分は生徒という設定をChatGPTに指示(プロンプト)することによって、チャット上で英会話の練習をすることができます。

思うような返答が返って来なかった場合は、チャット入力ボックスの右上の「Regenerate」ボタンをクリックしてみましょう。クリックする度に新しい返答が生成されます。

"It was very excited." のような文法の間違いがあれば、" remember to use "exciting" instead of "excited" when describing the movie." のように"excited"の代わりに、"exciting"を使うように教えてくれます。ただし、100％すべての間違いを直してくれるわけではないので注意しましょう。

チャットの内容が難しくて理解するのが大変な場合は、以下のように簡単な単語を使うように頼むこともできます。

シチュエーション別の会話例作成

ChatGPTはシチュエーション別の会話例も作成してくれます。

このように入力すると以下のような会話例を作ってくれます。

英語の会話例を以下のように日本語に訳してもらうこともできます。

ChatGPTに入力する指示(プロンプト)はできるだけ簡潔にわかりやすくかくことがポイント。

スマホのアプリ版ChatGPTの音声入力を使う

ChatGPTのiPhone版・Android版公式アプリには、どちらも音声入力機能があります。

音声入力用の言語が日本語になっている場合は、英語をうまく聞き取ってくれないので、「Setting」から「SPEECH」の項目の「Main Language」を英語に変更してください。

設定が終わったら、チャット入力欄の右部分、赤枠で囲った音声マークをクリックすれば音声入力ができるようになります。

ChatGPT

OpenAI

ChatGPTを使って語彙力をアップする

ChatGPTを使えば、自分が学習したい分野やシチュエーションの単語をピックアップして、その単語の意味だけではなく、発音記号、例文、品詞、対義語、類義語なども表示してくれる自分だけのオリジナル単語集を作ることができます。

テーマ別に単語をピックアップして単語集を作る

以下のようにチャットボックスに入力すると、特定のテーマに関する単語集を一瞬で作ることができます。

以下のように文章でつなげて書くこともできますが、改行や箇条書きで指示を分けて記述するほうがより見やすくなり、必要・不必要な条件をチェックしやすくなります。

シチュエーション別に使う単語をピックアップして単語集を作る

駅で切符を買う時、レストランの予約をする時など、シチュエーション別に使える単語をピックアップして英語の単語集を作ることもできます。

文章から単語を抜き出して単語集を作る

ChatGPTでは、ネット上のニュースやブログなど、コピペした文章から単語を抜き出して単語集を作ることもできます。

今回は以下の記事を使用しました。

リンクThe science of 'superbolts,' the world's strongest lightning strikes

「動詞」「名詞」など、品詞を限定して文章から単語をピックアップして、単語集にはその単語の別の品詞を表示することもできます。

対義語や類義語などを含めた単語集を作成することもできます。

アメリカ英語とイギリス英語の違いを比較する

セーターは、アメリカ英語では「sweater」、イギリス英語では「jumper」というように、アメリカとイギリスでは異なる単語を使うことがしばしばあります。

ChatGPTを使えばアメリカ英語とイギリス英語を比較した単語集も一瞬で作ることができます。

アメリカ英語とイギリス英語の発音の比較をした単語集も作ることができます。

単語集を表で表示する

単語集は以下のように表形式で作成することもでき、表形式で作成した単語集は、エクセルやGoogleスプレッドシート、メモ帳などにもそのまま貼り付けることができます。

単語集が見にくいなと思ったら、表形式で作成するとより見やすくなります。

ChatGPTを使って英文の理解度を深める

ChatGPTを使えば、ニュース記事などの長文を要約したり、使われている単語の難易度を下げて簡単な単語に書き換えたり、日本語に訳したりすることもできます。

今回は以下の記事を使用しました。

リンクA Houston-Size Iceberg Just Broke Away From Antarctica

英文を文字数を指定して要約する

長いニュース記事や論文も、ChatGPTを使えば簡単に要約することができます。

英文を要約して箇条書きにする

要約した文章は箇条書きにすることもできます。

英文を簡単な単語を使って要約する

難易度の高いレベルが多く使われている文章も、以下のように「中学生レベルの英単語」や「「高校生レベルの英単語」といった条件をつけることによって自分の英語レベルに合わせることができます。

英文・要約を日本語に訳す

ChatGPTは、英語から日本語へ、日本語から英語へ、また要約した文章を訳すことも簡単にできます。

ChatGPTを使ってテスト問題を作成をする

ChatGPTは、英文法・英単語のテスト問題、長文読解問題などを作成することもできます。

文法問題を作成する

以下のように、問題数、文法、問題形式を指定すると文法問題を簡単に作ることができます。ちなみに回答は全ての問題を作成した後に、まとめて表示するようにしてあります。

単語の確認問題を作成する

ChatGPTで単語帳を作成した後に以下の指示を入力すると、単語帳の単語テストを作ることもできます。

今回は「ChatGPTを使って語彙力をアップする」の章で作った野球に関する英単語20個の単語帳から問題を作ります。

英文の理解度のチェック問題を作成する

英文の理解度チェック問題は、TOEICの長文読解問題にあるような4択形式のものを作成することができます。

今回は以下の記事を使用して問題を作成しました。

リンクGaia Mission Discovers Half a Million New Stars and 150,000 Asteroids

ChatGPTを使ってライティング力を強化する

英文を添削してもらう

ChatGPTに英文の添削をするように指示すると、以下のように英文のどこがどう間違っているかを日本語で説明してくれます。

ライティング力を強化するにはたくさん英作文を書くしかありません。いきなり時事英語などで英作文にチャレンジするのはハードルが高い場合は、ま日記のような簡単な英作文をたくさん書いて徐々に慣れていくといいでしょう。

日本語を英訳して解説をつけてもらう

日本語を英訳して、その英訳した文章の文法ポイントを解説してもらうこともできます。

とにかく英作が苦手！という方は、上記の例のように日本語から英訳した文章を解説してもらい、英文を理解して暗記するといった使い方もできます。

まとめ

今回は無料版であるGPT-3.5を使った英語学習方法を中心に紹介しました。いかがでしたか？

ChatGPTを使えば、英会話の練習、単語テスト、長文読解などさまざまな英語学習を行うことができます。

ChatGPTを使いこなすコツは、指示(プロンプト)を書く時に、ChatGPTが理解しやすいよう、できるだけシンプルでわかりやすく書くことです。もし、欲しい返答が返ってこない場合は「Regenerate」ボタンを押せば別の返答を生成してくれます。

それでも欲しい返答が帰ってこない場合は指示の書き方や内容を見直してみましょう。特に複雑な指示の場合は、長い文章で書くのではなく、細かい指示毎に箇条書きにしたり改行して書くのがおすすめです。

自分に合ったCHatGPTの使い方を見つけて効率的に英語学習を進めていきましょう。