今回は「賢い」を表す4つの英単語、"wise"、 "smart"、 "clever"、 "intelligent" のそれぞれのニュアンスの違いをご紹介します。どれも誰もが知っているような基本英単語です。違いをおさえて使い分けできるようにしましょう。
wise
知恵、思慮深さ、豊富な知識
知識や経験が豊富で賢明であるという意味の「賢さ」です。知恵があり、思慮深く、分別があるというニュアンスです。生まれつきの「賢さ」を表すのではなく、積み重なった経験や知識を基に合理的で適切な判断ができるという意味合いです。
Everyone respect and admire the wise old man.
(みんながその賢い老人を尊敬して敬います。)
I think it's a wise decision.
(それは賢明な判断だと思うよ。)
clever
頭の回転の速さ、物覚えのよさ、要領のよさ
"clever" は「頭の回転が速さ」や「要領のよさ」といった「賢さ」を表します。子供やペットなどに使われやすい単語です。
All the kids in this classroom are clever.
(この教室にいる全ての子供達は賢いです。)
"clever" には以下の例のように「ずる賢い」「抜け目がない」という否定的なニュアンスで使われることも多いため、注意が必要です。
It's the best excuse to skip the class. You are so clever!
(それって授業をサボる最高の言い訳だよ。君って本当に賢いよ!)
smart
頭の回転の速さ、物覚えのよさ、要領のよさ
アメリカ英語では "smart" は "clever" と同じ意味合いとして「頭の回転が速さ」や「要領のよさ」といった「賢さ」を表す言葉としてよく使われます。
ヒト、動物以外にも "smartphone" のように「情報処理能力が高い」という意味でも使われます。和製英語の「スマート」のように体型が痩せているという意味では使われないので注意しましょう。
The smart kids got good marks in math.
(その賢い子供達は数学のテストで良い点を取った。)
イギリス英語で "smart" は、以下の例のように「身なりのきちんとした」「洗練された」という意味で使われます。
He is looking very smart.
(彼はとても洗練されて見える。)
intelligent
高度な知的能力、理解力、知能の高さ、聡明さ
生まれつき知能が高く、理解力や記憶力に優れているという意味合いの「賢さ」を表し、ヒト、動物、コンピューターなどに対して使われます。ちなみに「AI(人工知能)」は "intelligent" の名詞形 "intelligence" を使った "artificial intelligence" の略語です。
誤解しやすいのが日本語の「インテリ」です。これは "intellignt" の略語ではなく "intelligentsiya(知識階級)" というロシア語が語源になっています。
He is the most intelligent men I've ever met.
(彼は私が今まで出会った中で一番聡明な人です。)